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東京における福島の情報発信の変遷―日本橋ふくしま館MIDETTEを通してー
小野恵里歌|福島県立福島高等学校
印象に残り、未来を考えるきっかけになる展示とはー東日本大震災・原子力災害伝承館に来てくださった方を対象にしたアンケート調査の結果からー
石井晴音|福島県立須賀川創英館高等学校
いかに「汚染水」は「処理水」になったのかー地方紙・全国紙の議題設定の差異と変遷―
石川明日香|福島県立郡山萌世高等学校
犬同伴避難が被災者へ及ぼした実情
中原志帆|国立京都教育大学附属京都小中学校
現地訪問が生徒の学習における知識・意欲に及ぼす影響
渡邉紗矢奈|国立京都教育大学附属京都小中学校
3.11についての高校生の意識の現状分析―東京・福島の高校生調査からー
井上天凱|成城学園中学校高等学校
東日本大震災の風化にともなう報道の変化
滋賀県立彦根東高等学校新聞部|滋賀県立彦根東高等学校
除去土壌の最終処分・再生利用に対する見解の背景:知識獲得による変化要因の分析から
渡部陽奈子|福島県立安積高等学校
読売新聞と神戸新聞の震災報道の分類比較によって見える共通点と相違点
豊田拓未|灘中学校
中高生の時の被災とキャリアへの影響
島田悠希|灘中学校
Chat GTPが回答する「フクシマ」の情報の表示
三島木悠雅|福島県立白河高等学校
チェーンメールの事象から見る中高生の噂事情
大熊陽透|成城学園中学校高等学校
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東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 レポート
令和6年2月2日
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「震災記憶消滅世代」の私たちは何を記憶しているか
松本心花|福島県立相馬総合高等学校
医療の有識者と住民との間で積極的な健康づくりに関して認識の差はあるのか
伊藤珠弓|福島県立ふたば未来学園高等学校
廃炉への関心と情報発信に関する研究
塚田愛由希|独立行政法人国立高等専門学校機構 福島工業高等専門学校
ALPS処理水海洋放出についての人々の理解を得るためには
有賀きらり|福島県立須賀川桐陽高等学校
風評被害について私達ができること
渡邉莉菜|学校法人山﨑学園磐城緑蔭中学校
避難指示地域の住民の決断とタイミング
齊藤咲歩|福島県立相馬総合高等学校
放射線の性質と風評被害
先崎拓哉|福島県立福島西高等学校
加藤稜久|福島県立福島西高等学校
原子力災害発生後、緊急事態宣言発出までに市民がTwitterで得られる情報
松原理乃|学校法人関西学院千里国際高等部
原発被災地に生活する人が考える復興とは何か
池田美優|福島県立原町高等学校
Withコロナの避難所
戸倉淳之介|学校法人角川ドワンゴ学園S高等学校
幼少の子供を持っていた親の県産品への意識変化に関する研究
笹澤花音|福島県立磐城高等学校
子供たちの「被災」
髙木野々花|福島県立原町高等学校
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開会式
オープニングレクチャー|はじめての福島学
メソッドレクチャー|探求のいろは
フィールドワーク1|問いをもって世界を見直す
関心可視化ワークショップ|世界は問いであふれている
フィールドワーク2|時空間を広げてとらえる
プレゼンテーション|自己紹介と研究可視化
ランチョンレクチャー&リフレクションワークショップ|一歩先の福島学
研究計画書作成ワークショップ|研究計画書をつくってみよう
パイオニアレクチャー|自分だからこその研究をする方法
問いと検証方法を考えるワークショップ|「証明する」に近づく
フィールドワークプランニング|細部に全体が宿る」を目指して
データアナリシス|事実と解釈の間
ランチョンワークショップ|自分の死亡記事を書いてみる
研究計画&目次作成ワークショップ|目次が見えれば論文ができる
大平山霊園・復興祈念公園(見晴台)・伝承館内&伝承館展望台・東京電力廃炉資料館・夜ノ森駅周辺・大熊町大川原地区・Jヴィレッジ・笑ふるタウンならは・天神岬スポーツ公園・東京電力ホールディングス福島復興本社
- グループA
リプルンふくしま・中間貯蔵施設工事情報センター
- グループB
福島民友新聞社・浪江町教育委員会
- グループC
一般社団法人HAMAROORI13・一般社団法人ならはみらい
- グループD
福島第一原子力発電所
ショートプレゼンテーション1|3分間でプレゼンテーション
追加リサーチ&個別ミーティング1
ショートプレゼンテーション2
ポスタープレゼンテーション
追加リサーチ&個別ミーティング2
プレゼンテーション|7分間でプレゼンテーション
ユースフォーラム最終報告資料作成
ユースフォーラム研究成果報告
修了式
研究成果報告|
講評:開沼博
「震災記憶消滅世代」の私たちは何を記憶しているか
福島県立相馬総合高等学校 松本心花
[講評]
皆が震災を記憶している世代から、そうではない世代への切り替わり。それを調査によって明らかになった具体的なデータとともに示したことに松本さんの研究の独自性があります。さらに、「震災を語り合う」相手も友人から親へと切り替わっていく事実を炙り出しました。内発的問題意識と自分のポジショナリティとを活かしこれからの伝承のあり方に大きな示唆を与える研究でした。さらなる研究の進化を期待しています。
医療の有識者と住民との間で積極的な健康づくりに関して認識の差はあるのか
福島県立ふたば未来学園高等学校 伊藤珠弓
[講評]
福島の被災地域の医療・福祉にまつわる諸課題は、福島だけの問題ではありません。限られた施設・人材に支えられる地域住民の健康をいかに保つのか。伊藤さんは「健康づくり」を単に医療のプロに任せるものではなく、住民自身が普段から取り組み分かち合うものとして捉え直すべく実情を調査し細部を記述しました。海外研修などにも積極的に参加する合間をぬって参加した福島学カレッジ。よくまとめあげました。
廃炉への関心と情報発信に関する研究
独立行政法人国立高等専門学校機構 福島工業高等専門学校 塚田愛由希
[講評]
「福島第一原発の廃炉」という一見、難しそう・ややこしそうなテーマにわざわざ関心を持つ人が、数は多くはないとしても、確実にいて廃炉の現場を支えようとしている。その人たちは何を考えているのか。塚田さんは、自らもその一人として、廃炉に関心をもつ学生・廃炉の現場で実際に働く人にインタビューを重ねました。そこに浮かび上がったのは最先端技術への探究心と社会的使命感の集積点としての廃炉の現場のいま。科学技術への関心向上は大きな社会課題ですが、本研究は廃炉という特殊なテーマへの関心のあり方を解き明かしつつ、他テーマへも応用可能な視座を提示しています。廃炉ロボコンのチームリーダーもつとめながら全く毛色の違う本研究を形にしました。
ALPS処理水海洋放出についての人々の理解を得るためには
福島県立須賀川桐陽高等学校 有賀きらり
[講評]
通学する高校の「福島探究ゼミ」で勉強会・フィールドワークを重ねながら福島学カレッジに参加してくれた有賀さん。有志による東京研修にも常に率先して参加し、省庁担当者等にも積極的に鋭い質問を繰り返すなど、意欲と問題意識の高さには卓越したものがありました。ALPS処理水について様々な議論が蓄積されてきましたが、自らSNSを使って意識調査を実施し改めてその課題と展望を示しました。その高い意欲・能力を活かせば、これからもより深く尖った問いを掘り当て、斬新な知見を提示し続けてくれると確信しています。今後の研究を楽しみにしています。
風評被害について私達ができること
学校法人山﨑学園磐城緑蔭中学校 渡邉莉菜
[講評]
唯一の中学生参加者として、高校生たちに混ざりながら全プログラムをやり遂げました。渡邉さんは、これまでも福島県が実施するジャーナリストスクールなどにも参加してきた経験をもち、風評の問題について改めて調べ直しました。データ分析やフィールドワークなどの実践を通して現状を俯瞰する視点と詳細を緻密に見つめる視点とを得る機会にも積極的に参加し、プレゼンテーション資料も自分でつくりました。他の参加者よりもさらなる経験を積む時間があることを活かして今後もご活躍ください。
避難指示地域の住民の決断とタイミング
福島県立相馬総合高等学校 齊藤咲歩
[講評]
ともすれば単純化された「避難者」イメージの内側でしか語られることのない避難を経験した住民の心理。その変化の軌跡を、インタビューを通して明らかにした齊藤さんの研究は、ユースフォーラムにおいても高く評価されました。避難と帰還の間の心理のゆれ、思いと実際の選択との溝の中にはいかなる社会的背景があるのか。人々の心理を詳細に分析した研究は、さらに調査を蓄積することで確固たる学術的価値をもったものに発展していく余地を持っているものに見えます。シンプルな方法論の中で複雑な現実を、理解可能な形で整理してみせる、よい研究でした。
放射線の性質と風評被害
福島県立福島西高等学校 先崎拓哉
福島県立福島西高等学校 加藤稜久
[講評]
失敗を重ねつつ、それ自体を研究の一部にしながら、これまで放置されてきた「素朴な不安」への解答を導き出していく先崎さん・加藤さんの研究は、良い意味で高校生らしい地道さの積み重ねの上に形作られた、誰もが好感を抱く成果でした。線量測定を様々な方法で重ね、その先にある風評の根本原因を覆す明快な結果は、自然科学的研究の模範的なものだったといえます。研究とはいかなるものなのか、今回得た感覚の上で、今後、さらに関心を拡げていってください。
原子力災害発生後、緊急事態宣言発出までに市民がTwitterで得られる情報
学校法人関西学院千里国際高等部 松原理乃
[講評]
松原さんは大阪から福島学カレッジに参加してくれました。福島学カレッジの研究成果を2023年3月17日に開催された「東日本大震災・原子力災害 第1回
学術研究集会」で発表しました。2146件のTweetを分析した研究結果は、十分にプロの研究者と並べて学会発表の場に出されるべき独自性と学術的価値のあるものでした。福島研究・原子力災害研究のみならず、社会情報学的に普遍的な意義を持つもので、多くの参加者が感銘を受けていました。大学進学後も、この経験を活かして、さらに広い世界にはばたいていくでしょう。
原発被災地に生活する人が考える復興とは何か
福島県立原町高等学校 池田美優
[講評]
メディアは「復興が遅れている」と定型句を繰り返すが、果たしてそうか。実際にそう評され続てきた地に生きる中で抱いてきた大きな違和感からはじまり、「そもそも復興とは何か」と経産省や環境省を実際に訪れ、各自治体の発信を俯瞰的に読み、住民の声にも触れながらその実態を探ったのが池田さんの研究でした。各々が同じ言葉を使いながらも、そこに全く異なった意味をこめ理想をみながら、すれ違い続けていく。言語を操り社会を形成する人間の営みの根本に迫る、深めがいのあるテーマ。さらに考察を深めてもらいたいです。
Withコロナの避難所
学校法人角川ドワンゴ学園S高等学校 戸倉淳之介
[講評]
常に積極的に周囲とコミュニケーションをとろうとする戸倉さんの姿勢は印象的でした。コロナ禍の中で防災のあり方がいかに変わったのか。この12年、避難所・仮設住宅・公営住宅で暮らす方々とのコミュニケーションがいかにとられてきたのか、その支援者へのインタビューを通して、明らかにしました。この研究の切り口は、必ず次なる災害でも多くの人に参照されるべき社会的価値をもつはずです。より多様な立場の人に話を聞き、現場に行って、アウトプットもしていく中で、その可能性を伸びていくでしょう。
幼少の子供を持っていた親の県産品への意識変化に関する研究
福島県立磐城高等学校 笹澤花音
[講評]
かつての福島には、乳幼児を抱える家庭の親の多くが原発事故による放射性物質を気にして、地元産品や水道水を避ける時期がありました。いまもその習慣を継続している人はほとんどいない。では、いついかにその認識が変化したのか。笹澤さんの研究は、このリスク認知の変化を解明しようとするものでした。人のリスク認知は、簡単に変化するものではありません。いくらデータを示されても、信頼している人から言われたとしても、必ずしもそれが結果につながるわけではない。でも実際に、リスク認知が変化してきた人が大量にいる福島で何が言えるのか。笹澤さんはこの研究を「東日本大震災・原子力災害
第1回 学術研究集会」でポスター発表しました。さらに尖った研究にしていく余地があります。引き続きどんな場にも積極的に参加し腕を磨いて下さい。
子供たちの「被災」
福島県立原町高等学校 髙木野々花
[講評]
自分が被災をしたんだという認識がいかなる背景の元で生まれ、また消えていくのか。多くの人が改めて問うことのない、しかし、極めて身近な問いを髙木さんは追求しました。地域・世代などによる差をアンケート調査で明らかにしたわけですが、髙木さんが福島学カレッジを通して得たのは、人の協力の元に自分の研究が発展していく実感かもしれません。周囲に助言をもらい、調査協力を依頼し、自分だけでは越えられない壁を越えていく。このプロセスを反復しながら手堅い結果につながったことが、研究結果からは読み取れました。こういう方法で試行錯誤すれば良いんだという実感を得られたのだとすれば、それは研究に留まらない、今後のあらゆる場で活きる経験となっていくのではないでしょうか。
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NHKラジオ第一全国放送「マイあさ!」
令和5年3月6日
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NHKラジオ第一全国放送「日本列島夕方ラジオ」
令和5年3月9日
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NHKクローズアップ現代「みんなでプラス」
令和5年3月10日
掲載記事はこちら